|取材とリサーチの大きな違い
若手編集者・ライターに
ふっと湧いた独自企画話。
いざ始めるにあたって、
わからないことばかり。
(前回参照 https://support.bireki.jp/2018/01/26/5439/
)
先輩編集者が私に言う。
「これはさ、
取材とは言わないんだよね
リサーチっていうんだよ」
リサーチ……。
なるほど。
取材じゃないんですね。
調査ってことですね。
|調べるのは基本情報とホテルの特徴
で、何をリサーチしてくればいいんですか?
「ラブホテルにはさ、
看板が入り口にあるじゃん?
あそこに載っている、
ホテル名、料金、営業時間、電話番号、
そして大事なのはホテルの雰囲気。
若い子が行きたいかどうか、ってのは、
とても大事だろ?」
はぁ、確かに。
でも、そんなのをメモっている時間あるのかな。
あれ?
もしかして覚えてくるの?
俺、記憶力弱いっす。
「覚えてくるなんて
無理に決まってんじゃん」
ですよね……。
|メモもとれない究極の場面でどうする?
「あとメモもだめだろうね。
捕まる」
え??
「そんなことしてたら、
同業者と勘違いされて、
怖いお兄さんに取っ捕まるよ」
とっ、取っ捕まる?
あ、だから名刺をもらったのか。
じゃ、、どうすれば……
「おーい、あれ持ってこい」
先輩編集者は、
やおら別のライターさんに声をかけた。
彼が何かを持ってくる。
あぁ!!!!
|最新の機器をどう使うか、頭を使え
ビデオカメラだ。
——今ならスマホで撮影もできるが、当時のガラケーには録画機能はなかった。携帯電話で撮れる写真の画質も悪く、文字を読み取るには向いていなかった。そこで登場したのがビデオカメラだ。
が、お察しの通り、昔のビデオカメラは、そこそこでかい。——-
おぉ、さすがっす。
ハイテクっす、マスコミ!
ジェームズ・ボンドみたいっす。
「これを回しながら、
ラブホ街を歩くんだよ。
そうすれば、
調べたいものがすべて録画」
いやぁ、本格的だ!
完全にスパイ気分だ。
マスコミのリサーチって、
なんか週刊誌みたいで、
かっこいいっす。
|出発前に使えるかの確認は重要
そこで私は、
編集部の片隅で、
ノールックで録画ボタンが
押せるようになる練習までした。
うん。
完全に犯罪者のそれだ……。
しかし、
こっちとしては、
捕まらないための、
護身術。
ここまで練習すればいい、
と思ったところで、
いざ、
歌舞伎町へと足を向けたのだった。
続く。
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