「某30代男性向け週刊誌」の編集者、
なべちょーさんからの依頼によって、
リサーチすることになった
「池袋ハードコア企画」。
前回までの流れはこちらを。
『星屑のなかを雑念ワゴンで、ひとりっきり~色々な人とイロイロな出会い、別れ~』
|かつての池袋西口は危険極まりない街
さて、某月某日、
池袋・西口公園。
時間は14時ごろ。
曇天の空からは、
いつ雨が降り落ちてきても、
おかしくない空模様。
ここは私が生まれ育った街。
ただ東口出身の私たちには、
子どもの頃、
西口には行くな、
と言われ続けてきた。
今と違って、
私が子ども時分の西口は、
正確に言うと北口だが、
アウトローな街だった。
|いよいよ集まってきた、ギャングたち
さて、待つこと10分ほど。
西口公園の、
池袋駅と反対側の入り口から、
若者が二人入ってきた。
あ、あれ、あれかな?
そう、
その2人組は、
赤い上下のジャージを着ていたからだ。
公園広場中央の噴水の前に来て、
ヤンキー座りをした。
ギャングもあういう座り方するんだな、
と感心したものだ。
|現れたギャングたち、、、なにかおかしい?
まだギャングな同級生は現れない。
恐らく”色”がついたとはいえ、
見れば分かるだろう。
すると不思議なことが起きた。
西口公園の駅側の入り口から、
また若者たちが入ってきた。
今度は3名。
いや、人数が問題なのではない。
問題は彼らの服装だ。
先ほどのギャングは、赤。
今度の3人組は……
青!
青!?!?
おいおい、本場では、
赤と青はライバルなんじゃないか?
これは抗争が起こるのか!?
緊張が走る。
俺にだけ……。
|緊張の瞬間はまだまだ終わらなかった!
青いギャングが中央の噴水に近づこうとしているとき、さらに問題が発生する。
立教大学のほうから2名の若者が。
彼らの服装は……
黄色!
おいおいおい!!
どうなってるんだ!!
この黄信号をきっかけに、
スカイブルー
ピンク
ホワイト
ブラック
集まるわ、集まるわ……
その様子はまるで、
芸能界大運動会。
中身はギャングだが。
|色は混ざれば黒くなるはずなのだが……
その色とりどりの絵の具が、
混ざり合うことなく、
噴水のもとに集まった。
和気あいあいと。
そこは嘘でもいいから、
にらみ合うとかさぁ……
すると俺の背後から
「おみ??」
との声。
おぉ、、同級生だ。
「あ、みんな来てるなぁ」
と噴水に集まる絵の具たちに声をかけた。
まったく混ざり合わない
若さ輝く水彩画がゆっくりと動き出した。
つづく。
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