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『星屑のなかを雑念ワゴンで、ひとりっきり~狙い通りにならないときが勝負どき~』

「某30代男性向け週刊誌」の編集者、

なべちょーさんからの依頼により、

リサーチしている

「池袋ハードコア企画」。

 
 

前回までの流れはこちらを。

『星屑のなかを雑念ワゴンで、ひとりっきり~ダークな街で、色彩豊かな景色を作る人々~』

 
 

|集まったはいいもののどこで取材する?

 

カラーギャングに変色した

同級生の声がけによって

集まった15名の”カラギャン”たち。

 

さて、

この人たちにどこで

話を聞こうか……

ほどよい場所がない。

 
 
 
 

ひらめいた。

 
 

そうだ、

カラオケボックスだ。

 
 

そこで池袋駅近くの、

カラオケボックスへ向かった、

色とりどりのジャージを引き連れて。

 
 
 

|リサーチに特異な状況はつきものだけど

 

カウンターの女性店員の、

ひきつる顔を見てみぬふりして、

部屋をとる。

 
 

あいにく大きな部屋が空いておらず、

人数ぴったりの部屋になる。

 
 
 
 

想像してほしい。

 
 

狭いカラオケの部屋に、

ギュウギュウに詰められた、

カラフルなギャングとわたし。

 
 
 
 

|やはり!そこまでこだわりはなかった!

 
 

話を聞いていてわかったのは、

アメリカのギャングについては、

まったくと言っていいほど、

意識していないという事実だった。

 
 

そのころDJもしていた私は、

なんとなく文化的なギャングの違い、

社会的な背景は知っていた。

 
 

しかし、

彼らにとってそれは大きな要素ではなく、

自分たちがどこに所属しているか、

ひとつの制服、

もしくは旗印にすぎなかったのだ。

 
 

たしかに、

戦国時代に現場の足軽たちが、

自分とこの大将の、

その旗印の意味まで理解していたか、

同じことなのかもしれない。

 
 
 

|リサーチに空振りもつきものなので

 
 

ということで、

勢いをもって挑んだ池袋カラギャンリサーチだったが、記事にしにくい抗争の話を聞いただけで、それは色彩豊かな服装をしている意味はなく、ただの若いゴロツキの自慢話に終わってしまった。

 
 

これでは記事にできない。

 
 

これまでもいたヤンキーが、

カラフルな服装をしただけの話になってしまう。

 
 
 

そこで私は国会図書館へ向かった。

こういうときの鉄則は、

過去の資料にあたることだ。

 
 

きっと過去の新聞記事などを紐解けば、

そこにはヒントがあるはずだ。

 
 

私は資料取材という、

新たな方法に光を求めることとした。

 
 
 

つづく。

 
 

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